【回顧録】 タイマッサージ店内装

内装

【回顧録】 ผม สร้าง นวดแผนไทย タイ古式マッサージ店 内装施工

※サイトリニューアルにつき更新が遅れておりますので、こちらの記事は以前の回顧録となります。

古物商の兼合いで以前タイへ主にリサイクル品の輸出をお手伝いをしていたことがあり、
縁あって今回タイマッサージ店の内装等のお仕事をやらせていただきました。

先ずは現地にてイメージやら希望を伺います。
・4ブース
・シャワー設置
・壁紙は知人にクロス屋さんがいるのでそちらにお任せする
・エアコン等も知人に業者がいるのでそちらもお任せする
・各ブースの床はシッカリと
・各ブースは壁でしきる造り
・神棚の設置
上記は先ず出てきた希望です。

次に、
・トイレ便器の洋式化とウォシュレット
・キッチン+ダイニングスペース
・仮眠ブース
・冷蔵庫は大きめの物を入れたいのでそのスペースの確保
・洗濯機、冷蔵庫、電子レンジ等の中古家電品の購入希望
・店舗外壁に物干し
などなどが「できれば希望」といった感じです。

これらはあくまで希望であり、なるべくそれらの希望に沿うように造りたいとは思いますが、
状況的に無理な場合もあります。
それらをオーナーと一緒にひとつづつ解決して店舗内のイメージを作っていきます。

もともとは飲食店だった店内
カウンター撤去でガランとなりました。

店内がガランとしていてイメージしづらいので、
マスキングテープを使って各ブース等の配置をしてみます。
理想は「各ブースはある程度広く、ブース数は多く」でしょうが、店舗の広さからして「横幅180㎝で4ブース」は無理となり、
「150㎝で3ブース+残りの広さで1ブース」にするか、「180㎝で3ブース」にするかを検討していただいた結果、「幅180㎝で3ブース」といことになりました。

材料のちょうどいいところをふまえ、1ブース約幅180㎝、約奥行き270㎝というサイズです。
ブース前の通路が若干狭くなりますが、各ブースでのリラックス感を第一に考えるとそこはしかたない選択となります。

もともとは飲食店だったようで、奥にキッチンやトイレ等あります。
必要のないカウンターを撤去し、少しでも広くスペースを作りました。
打ち合わせの段階で残すか撤去かを散々吟味しました。
が、後々のことも考えるとどぉしてもジャマだということになり撤去となったわけです。
オーナーの意向もあり天板に使われている集合材がもったいないので再利用ということになりました。
こちらは材料費の節約ために見えない部分等に使います。

天井の照明器具は外して配線を絶縁しておきます。
壁の照明器具はできるだけ再利用を考えましたが、間取りと位置が合わないのでこちらも撤去となります。

大まかな配置が決まると、あとはデザイン的なイメージです。
他店を参考に「こぉおいう雰囲気の店内がいいなぁ」って感じの写真を数枚見繕ってもらい、それらを参考にします。
イメージしている写真があると話がはやいです。
もちろん細かなところや使い勝手や都合もふまえていくと写真と同じにはなりませんが、
オーナーのイメージと「自分はこぉしたい!」という考えをふまえて個性になるのかな、と思います。
この辺りはオーナーとしての一番楽しい部分でもありますが、
いろいろな条件をふまえると、どれを選択するかや場合によっては諦めることもありますので頭を悩ます部分でもあります。

各ブースの骨組み
床に断熱材をいれました。
上がり框でシャキッとします。

柱は予算の都合上節のある物になってしまいましたが、目につく上がり框はしっかりした物を使用しました。これで店内や各ブースがグッと良く見えます。
ご希望の「しっかりした床」対策も束をまめに入れました。
断熱材も入れたので冷えることはないかと思います。

間仕切りとなる壁
壁にボード貼り、完成まであとわずかの状態

所謂スケルトンの状態ならば、店内のサイズ内で自由に間取りができるのでしょうが、
今回は現状からということなので、できる限り「都合よく」すすめていくこととなります。
この「都合よく」という事は「ここはなんとか隠そう」とか「ここは再利用しよう」とか「ここは壊して作り変えよう」とか。
もちろんオーナー様と一緒に考えて進めていきます。
とはいえイメージだけ伺って、あとは「適当に上手くやっておいて~」というのが大半ですが、
それがナカナカ難しい(苦笑)

また、もし店内壁や天井等躯体に手を加えることとなれば、
その都度オーナー様と相談して大家さんに確認をとってもらいます。
これは後々もめる事を避けるためです。

後に大家さんから聞いた話では
「ほんらいスケルトンで返してほしいが、お店をやめるってことは金銭的に苦しくなったからやめるわけで、お金のない状態でさらに店内をスケルトンにする費用を負担させることは難しいしかわいそう。」ということ。
これは大家さんの親心でもあるんだなぁ。と。

そんな大家さんですから、大体のことは許してくれます。
が、それもあくまで常識の範囲内です。
こちらもできるだけ店舗躯体に無理をかけない程度にしておきます。

なので、今回の設置物・各ブースなどは自立させるかたちをとりました。
もちろん壁へ数か所はビスを打ち込むことにはなるんですが、
大きく穴を開けたり、壁や天井を壊すことのないようにします。

大まかな施工がおわり、雰囲気が伝わりやすくなってきました。

絶対的に希望だったシャワールームの設置です。
今はインターネットで様々な物が売られているので、みなさんよくご存じかと思います。
今回は楽天市場等でわりと安価で売られているシャワールームをオーナー様が選び、それを取り寄せての設置となりました。海外製品かと思われますが、気軽に設置できる仕様となっていましたので組み立てはスムーズにできました。
室内隅々にはコーキングをし、水漏れ対策は強くお勧めします。

ご希望のシャワールームの設置です。
クロスが貼り終われば完成へと近づきます。

オーナー様の知人のクロス屋さんにてクロスを貼ってもらい、ガス屋さんに湯沸かし器の設置をしてもらい、ほぼ完成の状態となります。

店内のインテリア等はオーナー様達がご用意されましたので、設置のお手伝いをさせていただきます。
カーテンはわざわざタイから取り寄せた豪華な物でした。
各ブースや通路の床にはタイルカーペットを敷き、冷蔵庫や洗濯機、キッチン用品の搬入をし、着々と雰囲気ができてきます。
後日、インターネットの接続に難儀していたようなので、そちらもお手伝いさせていただきました。
日本語がご堪能とはいえ、説明書を読みながらの設定やサポートでの電話のやり取りはいささか難しいかったのかもしれません。

タイより取り寄せた豪華なカーテンが目を引く店内となりました。

インテリア類の設置がすすめば、どんどんタイ風に仕上がっていきます。
このあたりはさすがと言いたいです。

今回のオーナーはタイ人の方です。そして女性です。
年齢もけっして若くはありませんが、年寄りでもなく、それなりに身支度をきちんと整えた女性です。
これまでにリサイクル品の輸出や古物市場でも数人タイ人と接してきましたが、
思うことは「言葉使い」です。

タイ語の使い方といってもさまざまで、「キレイなタイ語」や「気さくなタイ語」、もちろん「乱暴なタイ語」や「悪い・キタナイタイ語」の使い方もあるようです。
まぁ、基本は「カッ(プ)・カァ~」を語尾に付ければいいんだなぁっては思っていたんですが、
どぉやら使い方というか、丁寧なタイ語があるようです。

以前、仲良くなったタイ人男性に教わったタイ語を、他で知り合ったタイ人女性に使ったところ、口をペンペンされて「アナタ、ソレハ、ワルイタイ語ダヨ(笑)」と言われたことがあります。
どぉやらそのタイ人男性にからかわれたようです。(苦笑)

ここで思うことは「言葉を使い分けていて」タイ人はとくに年上の人には丁寧に接していると思います。
年配の方やある程度年上の方には意見せず、素直にいう事を聞くといった印象です。
また「ブラザー・シスター」といった所謂兄弟、兄弟・姉妹の関係になってしまえば、
お姉さんは妹を面倒見ます。日本でいう義兄弟みたいな関係です。

そして基本的に「マイペンラ~イ」な感じです。
”マイペンライ (ไม่เป็นไร)”は「きにしない」とか「大丈夫だよ」とかの意味です。
こちらとしては予算内に収まるのであれば、なるべく要望を取り入れたくおもいますので、
色や形が選べる物は相談して決めて頂きたく思ってます。
が、ある程度慣れてくるとこの「マイペンライ」な感覚がでてきます。
日本でいうところの「任せるから適当にやって~」みたいなものです。
それも笑顔で、軽ぅ~く(笑)
任される事は嬉しく思いますが、かえってプレッシャーにもなり、後に言い訳できない状況にもなります。
出来上がりに「なぁ~んだ、こんなもんかぁ~」って思われたくないですし。。。

ただ、それらを踏まえ、事前にきちんと説明しておけば大きな意味で「マイペンラ~イ」となるわけです。

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